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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻1号

2004年01月発行

文献概要

ラボクイズ

12月号の解答と解説

著者: 川元博之1 谷村晃1

所属機関: 1下関市立中央病院検査部病理検査部

ページ範囲:P.35 - P.35

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【問題1】 解答:(3)(図1,2)

解説:背景には,壊死とは異なるライトグリーン淡染性の蛋白様物質(lymphoglandular body)が見られます.やや大型でN/C比の高いもしくは裸核様の単一な類円形細胞が,孤立散在性に出現しています.一部の核にはくびれが見られ,クロマチンは微細顆粒状,核小体は大型で目立ちます.浸潤性小葉癌に見られるようなICL(intracytoplasmic lumen)や結合性は認められません.髄様癌は,背景に異型のないリンパ球が見られますが,ほかに疎な結合を示す大型の腫瘍細胞が認められます.腺癌との鑑別になる粘液物質も見られず,細胞も大型であることより,悪性リンパ腫大細胞型が考えられます.この症例は加えて,び漫性B細胞型でした.乳癌に発生する悪性リンパ腫のほとんどがB細胞性でび漫性大細胞型が最も多いです.特徴は,節性の悪性リンパ腫と同様です.この症例に関しては,原発かどうかは不明で,ほかには肝,肺,消化管,リンパ節としては後腹膜リンパ節に見られました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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