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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻10号

2004年09月発行

文献概要

増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣 第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた 4.骨髄液中に見られる正常細胞

3)巨核球系細胞

著者: 大畑雅彦1

所属機関: 1静岡赤十字病院検査部第2課

ページ範囲:P.1037 - P.1039

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 はじめに

 巨核球は,核の分裂に伴う細胞質の分裂が行われないため大型細胞となる.骨髄中の造血細胞の中で,巨核球系細胞のみが8~64N,稀に128Nの核の倍数体が存在する.巨核球の形態学的特徴を把握するうえで重要なポイントは,細胞質の変化である.巨核球は成熟とともに細胞質の量の増大が観察される.さらに,顆粒の増加や細胞質の塩基性の消失が見られる.

 巨核球の形態分類には,血小板産生能を見る森田の分類や寺田の分類と,細胞質の成熟状態を観察する,いわゆる成熟度分類とがある.従来用いられていた森田らの分類は,どの程度血小板生成の指標になりうるか疑問である1)

 以下に巨核球の各成熟段階の形態学的特徴を記載する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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