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増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣 第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた 6.異常細胞の見かた
3)リンパ球系の異常(1)数の増加―①慢性リンパ性白血病
著者: 大畑雅彦1
所属機関: 1静岡赤十字病院検査部第2課
ページ範囲:P.1070 - P.1073
文献購入ページに移動直径15Lm前後の小型リンパ球が増多している.顆粒球系幼若細胞は,この視野に認められず,リンパ球の形態学的特徴からも成熟リンパ球の相対的・絶対的増加が考えられる.
このような異常を呈する疾患
表1に示すように成熟リンパ球の増多する症例には多くの類縁疾患がある.これらの大部分は,FAB分類1)(1989年)の慢性リンパ性白血病群(chronic lymphocytic leukemias,CLLs)に属し,表1の1~7がB細胞性,8~12がT細胞性に分類される.また,顆粒リンパ球増多症(granular lymphocyte proliferative disorders,GLPD)は,細胞の帰属よりT細胞型とNK細胞型に大別される.良性疾患で小児例に多い百日咳では,小型の成熟リンパ球が著増することがあり,標本観察時には年齢の把握も重要である.
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