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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻10号

2004年09月発行

文献概要

増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣 第2章 血液 骨髄塗抹標本の見かた 7.FAB分類

2)MDSに見られる形態異常―(1)顆粒球系の異常

著者: 西村敏治1

所属機関: 1NTT東日本関東病院臨床検査部

ページ範囲:P.1158 - P.1160

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形態学的所見(図1,2)

 骨髄は正形成,赤芽球系の細胞が乏しく多くは顆粒系の細胞である.円形核の細胞が多数見られ桿状核球や分葉核球は少数で,顆粒球系の成熟抑制と判断される.形態的には(核)クロマチンが強く濃縮した細胞や核形の異常がある.また,顆粒形成が減少した成熟細胞も見られる.


このような形態学的所見を呈する疾患

 骨髄が正形成ないし過形成で明らかな形態異常を呈する代表的疾患は骨髄異形成症候群(myelodysplastic syndrome,MDS)である.MDSは最も未分化な造血細胞である多能性造血幹細胞の異常による後天的な造血異常である.骨髄あるいは末梢血には細胞の量的異常や質的異常が見られる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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