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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻12号

2004年11月発行

文献概要

検査データを考える

ダニアレルゲンと気管支喘息・アトピー性皮膚炎

著者: 小倉由紀子1 小倉英郎1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構高知病院臨床検査部アレルギー研究室

ページ範囲:P.1385 - P.1389

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 はじめに

 室内アレルゲンとして,猫,犬,小鳥,ハムスターなどの室内ペット,羊毛,羽毛などの寝具,衣類も重要ではあるが,それらはその家庭に存在していなければ,アレルゲンになる可能性は低い.家塵ダニは,そこに住む人間の認識の有無にかかわらず,一般家庭内において,普遍的,かつ多量に繁殖し,気管支喘息やアトピー性皮膚炎患者の室内アレルゲンとして,最も注目されている.

 自然界には何億種ものダニが存在するが,アレルゲンとなるのは,人や動物を刺すダニではない.わが国では,ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus,Dpと略)とコナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae,Dfと略)の二種が,人間の生活する建物内のじゅうたん,畳,寝具などの中でひそやかに繁殖し,吸入抗原・接触抗原となる糞や死骸の破片をまき散らし,気管支喘息,アレルギー性鼻炎,アレルギー性結膜炎,アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の原因あるいは悪化要因となっている.本稿では,これらの家塵ダニの生態およびアレルギー疾患への関与の実態とダニアレルギーの検査について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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