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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻12号

2004年11月発行

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トピックス

血管再生治療

著者: 川本篤彦1

所属機関: 1神戸先端医療センター再生医療研究部

ページ範囲:P.1417 - P.1419

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 ■血管新生と血管発生

 成体における生理的な現象(性周期に伴う子宮内膜増殖など)および病理的な現象(創傷治癒,腫瘍発育,増殖性網膜症など)に血管形成が重要であることは,従来からよく知られており,成体での血管形成のメカニズムは,血管新生(angiogenesis)という概念で説明されてきた.すなわち,既存の成熟(分化)した血管内皮細胞が増殖・遊走することで新たな血管が形成されるという概念である.これに対して,胎児の発生過程においては,未分化な血管の幹細胞・前駆細胞が存在し,これらの細胞が未分化なまま局所に辿り着き,増殖・分化することで新たな血管を形成することが知られていた.この胎生期における血管形成のメカニズムは,血管発生(vasculogenesis)と呼ばれ,成体ではこのメカニズムが失われていると考えられていた.

 ところが,1997年に浅原ら1)が成人の末梢血中にも血管の幹細胞ともいうべき血管内皮前駆細胞が存在することを発見し,従来の概念は覆された.すなわち,成体においてもvasculogenesisのメカニズムは残っており,従来からの概念であるangiogenesisのメカニズムと協同して新しい血管が形成されていることが明らかになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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