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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻12号

2004年11月発行

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トピックス

ビオチン結合IgG

著者: 福井徹1

所属機関: 1財団法人東京保健会病体生理研究所

ページ範囲:P.1419 - P.1421

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 ■ビタミンとしてのビオチン

 ビオチンは水溶性ビタミンの一種で,ヒトにおいては4種類のカルボキシラーゼの補酵素として,糖新生,TCAサイクル(tricarboxylic acid cycle,トリカルボン酸回路)の中間体の供給,脂肪酸の炭素鎖伸長,ロイシン分解に重要な役割を果たしている.

 ビオチンは通常食物から摂取される.ビオチンは食品中ではほとんどが蛋白質と結合しており,腸内での蛋白分解を経て遊離した形で吸収される.しかし,生卵白が存在すると卵白中のアビジンにビオチンが結合し,腸からの吸収が妨げられる.これは「卵白障害(egg-white injury)」として知られており,食品中の物質により欠乏症を招くという点で他のビタミンにはない特徴がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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