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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻13号

2004年12月発行

文献概要

今月の表紙

百聞は一見に如かず・12 病理に馴染みの病原体たち(1)

著者: 松谷章司1

所属機関: 1NTT東日本関東病院病理診断部

ページ範囲:P.1458 - P.1458

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 われわれは外界に直接あるいは間接的に接している皮膚や気道,口腔,消化管,泌尿生殖器などの粘膜面に細菌を持っています.これを正常細菌叢(normal bacterial flora)あるいは常在細菌叢(indigenous bacterial flora)と呼んでいます.これらはバランスのとれた保菌状態にあって,感染予防,代謝,免疫賦活作用など,われわれにとって友好的に働いてくれています.健常な人でも口腔にはStreptococcus salivariusを筆頭として,Staphylococcus,Neisseria,Actinomyces,Veillonella,Candidaなど,極めて多数の細菌が生息していて,その数を聞くと途端に食欲がなくなってしまうほどです.しかし,宿主の免疫能が低下すると,これらの病原体は日和見感染病原菌になりえます.つまり,健常人にとって病原性を示さないか病原性の弱い微生物であっても,感染防御機能が低下すると,日和見感染症(opportunistic infection)が成立するのです.

 この項では気道感染を起こす油断できない身近な真菌に触れます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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