icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻2号

2004年02月発行

文献概要

病気のはなし

肝性脳症

著者: 新敷吉成1 渡辺明治1

所属機関: 1富山医科薬科大学医学部第3内科

ページ範囲:P.96 - P.101

文献購入ページに移動
病因と病態

 肝性脳症は急性肝疾患(劇症肝炎など)にみられるものと,慢性肝疾患(肝硬変など)にみられるものとがあり,それぞれ病態が異なる.劇症肝炎では肝実質の広範な壊死により肝機能が著しく低下するため起こるが(壊死型という),肝硬変では腸管内で生じるアンモニアなどの神経毒作用物が血液中に吸収され,肝で解毒されることなく,門脈-体循環短絡路(porto-systemic shunt)を通って大循環系に流入し,血液脳関門を介して脳内に達する(シャント型という).肝硬変では両方の機序が混在していることが多いが,門脈-大循環短絡路が高度に発達した症例では高頻度に肝性脳症がみられる.径が10mm以上に拡張した短絡路は肝性脳症の発現頻度と密接に関連する1).肝硬変の約10%にこのような太い短絡路がみられる(図1).

 肝性脳症発現の分子機序としてはアンモニアは確実な起因物質と考えられている.他に中分子量物質仮説やγ-アミノ酪酸(gamma aminobulyric acid,GABA)-ベンゾジアゼピン仮説などがあるが十分に解明されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら