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技術講座 生化学
自動分析装置の分析エラー検出機構とその活用方法
著者: 三村智憲1
所属機関: 1(株)日立ハイテクノロジーズ那珂事業所医用システム設計部
ページ範囲:P.111 - P.115
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自動分析装置は,装置のデータの信頼性が従来以上に求められている.生化学の自動分析装置は,日立705形自動分析装置のターンテーブルディスクリート方式の開発以降,反応時間の全過程の吸光度を定期的に測定し,反応過程がモニタリングできる.特に,酵素反応において,より高い精度で測定が酵素活性を測定できるようになった.これら吸光度から,データ異常をチェックする方法は,酵素反応における直線性のチェック(リニアチェック)が知られている.また,抗原抗体反応を利用した微量蛋白の測定法が汎用の自動分析装置に適用されてきた.ラテックス法の普及と同時に,広く適用されている.抗原抗体反応の場合,検体の抗原過剰に伴うプロゾーン現象が大きな問題となり,反応中の吸光度変化率から,チェックする方法が考えられた.このチェック方法は,①試薬の改良などに伴って直線領域が拡大し,極端なプロゾーン現象が発生しにくい,②抗原抗体反応の吸光度の変化率を一定の比率で検出することが困難である,③患者による差が大きいなどの理由から,機能としては自動分析装置には普及したが,一般的に利用されていない.
自動分析装置は,装置のデータの信頼性が従来以上に求められている.生化学の自動分析装置は,日立705形自動分析装置のターンテーブルディスクリート方式の開発以降,反応時間の全過程の吸光度を定期的に測定し,反応過程がモニタリングできる.特に,酵素反応において,より高い精度で測定が酵素活性を測定できるようになった.これら吸光度から,データ異常をチェックする方法は,酵素反応における直線性のチェック(リニアチェック)が知られている.また,抗原抗体反応を利用した微量蛋白の測定法が汎用の自動分析装置に適用されてきた.ラテックス法の普及と同時に,広く適用されている.抗原抗体反応の場合,検体の抗原過剰に伴うプロゾーン現象が大きな問題となり,反応中の吸光度変化率から,チェックする方法が考えられた.このチェック方法は,①試薬の改良などに伴って直線領域が拡大し,極端なプロゾーン現象が発生しにくい,②抗原抗体反応の吸光度の変化率を一定の比率で検出することが困難である,③患者による差が大きいなどの理由から,機能としては自動分析装置には普及したが,一般的に利用されていない.
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