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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻2号

2004年02月発行

文献概要

今月の表紙

百聞は一見に如かず・2 ホジキンリンパ腫

著者: 松谷章司1

所属機関: 1NTT東日本関東病院病理診断部

ページ範囲:P.109 - P.109

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 ホジキンリンパ腫(Hodgkin lymphoma)

 従来ホジキン病とされたこの疾患は整理され,WHO分類ではホジキンリンパ腫という呼称を提唱している.WHOによると①頸部リンパ節に発生しやすい,②大半が若年成人,③通常単核あるいは多核の大型細胞(H-RS細胞:Hodgkin/Reed-Sternberg cell)が散在し,非腫瘍性の多系統の細胞が混在する,④腫瘍細胞はT細胞にロゼット様に囲まれて存在する,などが特徴とされている疾患.特徴とされるH-RS細胞はB細胞由来であることが今日わかっている.現在,nodular lymphocyte predominant Hodgkin lymphoma(NLPHL)と,classical Hodgkin lymphoma(CHL)とに二大別される.欧米では全リンパ腫の30~50%の発生率とされるが,日本では比較的稀な腫瘍で,欧米の約1/5程度といわれる.悪性リンパ腫の診断には日本も欧米にならって,Hodgkin lymphomaとnon-Hodgkin lymphomaと呼び,頻度の多いリンパ腫をnon-Hodgkin lymphomaと呼ぶ慣例に少々違和感がないわけではない.H-RS細胞は15~40μm前後の細胞で,核膜が明瞭で,明るく見える核内に極めて明瞭な核小体を有するのが特徴で,核小体周囲のクロマチンが疎となり明環(halo)がある.二核のRS細胞は鏡面像(mirror image)と呼ばれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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