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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻2号

2004年02月発行

文献概要

失敗から学び磨く検査技術 病理標本作製法

固定時に生ずるアーティファクト 1) 薬物障害 (1) 生理食塩水

著者: 吉村忍1

所属機関: 1防衛医科大学校病院検査部病理

ページ範囲:P.120 - P.123

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 図1,2は生理食塩水にそれぞれ2日間放置(図1),4時間(図2)放置した肝臓の標本である.図1は強度の自己融解像と同様の形態を示したいわゆる腐った組織である.図2は細胞間隙の開きなどが見られるが十分所見の取れる状態である.

 病理標本を作製する場合,生理食塩水で洗うことを嫌い直接固定液に入れることを奨める事例は多いが,臨床医にとって摘出した臓器は付着血液を洗い流し詳細な肉眼所見を検討したり,リンパ節を区分ごとに分けておくために用いることは必要不可欠な処置である.生理食塩水に浸しておいた場合,経時的にどのような変化が生じるのか,どこまでが許容範囲かを検証してみた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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