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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻3号

2004年03月発行

文献概要

トピックス

プロインスリンの測定意義

著者: 野間桂1 中谷中1 寺村義和1 森下芳孝1 登勉2

所属機関: 1三重大学医学部附属病院中央検査部 2三重大学医学部臨床検査医学講座

ページ範囲:P.293 - P.295

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 はじめに

 プロインスリン(proinsulin)はインスリン(insulin)A鎖,インスリンB鎖およびCペプチド(C-peptide)を含むプレホルモンとして膵β細胞で合成された後,図1に示すように,2つの経路のいずれかによりインスリンとCペプチドになる.経路①では65番目と66番目とのアミノ酸の間が先に切断され,経路②では32番目と33番目とのアミノ酸の間が先に切断される.大部分が経路②を経てインスリンとCペプチドになるとされている1).これらのプロセッシング異常による異常プロインスリン症や異常インスリン症,さらにβ細胞自体に異常をきたすインスリノーマなどで血中プロインスリンが上昇することが知られている.また,2型糖尿病では血中インスリン濃度に比し,プロインスリン濃度が高いことが知られており,糖尿病発症や予後の予測因子としても有用ではないかと考えられている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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