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酵素活性の異常値とアイソザイムのかかわり
著者: 森山隆則1
所属機関: 1北海道大学医学部保健学科検査技術科学専攻
ページ範囲:P.370 - P.371
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血中酵素検査の特徴の第一に,一般に個人の血中酵素活性値は一定しており,また著しい個体差を示すことが他の検査と異なることが挙げられる.第二の特徴は,血中寿命が一般に極めて短時間であることから,血中濃度の変化が極めて迅速であることである.第三の特徴は,酵素には臓器あるいは細胞内小器官特異性に起因するアイソザイムがあることである.したがって,血中に増加する酵素の種類と量を測定することが重要となる.第四の特徴は,酵素は遺伝子の直接産物であることから,酵素の異型や欠損が稀にみられたり,悪性腫瘍では予想外の酵素の発現(異所性産生,ectopic production)が観察されることもある.さらには,後天的修飾として自己免疫現象と考えられる酵素結合性免疫グロブリン(マクロ酵素,macroenzyme)もよくみられる現象である.
血中酵素検査の特徴の第一に,一般に個人の血中酵素活性値は一定しており,また著しい個体差を示すことが他の検査と異なることが挙げられる.第二の特徴は,血中寿命が一般に極めて短時間であることから,血中濃度の変化が極めて迅速であることである.第三の特徴は,酵素には臓器あるいは細胞内小器官特異性に起因するアイソザイムがあることである.したがって,血中に増加する酵素の種類と量を測定することが重要となる.第四の特徴は,酵素は遺伝子の直接産物であることから,酵素の異型や欠損が稀にみられたり,悪性腫瘍では予想外の酵素の発現(異所性産生,ectopic production)が観察されることもある.さらには,後天的修飾として自己免疫現象と考えられる酵素結合性免疫グロブリン(マクロ酵素,macroenzyme)もよくみられる現象である.
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