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超音波造影法による肝腫瘍鑑別診断
著者: 井岡達也12 田中幸子12 高倉玲奈12 宮崎さや子2 三栖弘三2
所属機関: 1大阪府立成人病センター検診部消化器検診科 2大阪府立成人病センター超音波検査室
ページ範囲:P.388 - P.389
文献購入ページに移動良性悪性を含めて肝腫瘍の鑑別診断の根拠として,通常の超音波検査でも鑑別可能なサイズ・形状・数などの情報や,カラードプラ(color Doppler)法を用いた血流情報が挙げられます.一方で長い間,鑑別診断のゴールドスタンダードは造影CT検査や腹部血管造影検査などの造影剤を用いた検査でした.その理由として,鑑別診断のためには造影剤を生体に注入してから経時的に観察し,肝腫瘍やその周囲肝組織に造影剤が造影されるイメージからパターン認識することが必要だからだと考えられます.いわゆる,時相を考慮した血流情報が必要と考えられています.通常のカラードプラ法では,断面的な血流情報しか得られず,検査方法として劣っていました.
1999年9月から経静脈性超音波造影剤レボビスト(シェーリング)が認可され,肝腫瘍の鑑別診断に応用されるようになりました.しかし,カラードプラ法に本剤を応用しましたが,実質の染影効果は十分に得られず,空間分解能も劣っていました.
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