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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻5号

2004年05月発行

文献概要

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イオン選択電極法によるクロールイオン測定でのブロム剤の影響 Cl値の異常高値が臨床診断に結びついた!?

著者: 高橋勝幸1

所属機関: 1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部

ページ範囲:P.470 - P.472

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[えっ! Clが300mmol/l!?]

 電解質測定が炎光光度法と電量滴定から,イオン選択電極法(ion selective electrode method,ISE)に変わろうとしている1985年,緊急検査でとんでもない検査成績が報告された1).電解値をISE法で測定したところNa145,K2.9,Cl300mmol/lとCl-は生理的変動幅を著しく超える値であった.担当技師は,その数値に驚き,何度も再測定したが同様の値であったため医師に報告した.

 患者は,意識障害の38歳の女性で入院時検査では,AST,ALTが高値を示し,T-Bill1.6mg/dlと肝細胞障害の所見が認められ,劇症肝炎が疑われていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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