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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻6号

2004年06月発行

文献概要

ワンポイントアドバイス

検査のインフォームドコンセント

著者: 下村登規夫1 猪川嗣朗1 谷本綾子1

所属機関: 1鳥取大学医学部病態解析学講座臨床検査医学

ページ範囲:P.512 - P.512

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 インフォームドコンセント(informed consent,IC)とは,説明と同意あるいは説明のうえでの同意とされてきたが,基本的には“適切な医療情報の提供と患者の自己決定権の支援”と定義できるであろう.ICは医療において重要な位置を占め,何のために(目的),どのような検査をどのように行い(方法),どんな危険がどの程度伴うのか(危険性),時に予想される結果(結果の推測)までも説明するのが検査のICである.検査のICでは,患者に十分に説明し,患者の理解と意思に従って検査を行うということを意味している.検査のICでは,臨床の場面での医師あるいは看護師と患者との間のICと検査実施の際に検査技師と患者との間のそれとがある.

 臨床の場面で,外来や病棟で検査を行うときには,検査の内容,方法,意義,危険性などについて患者に説明する.そして,同意を得たうえで検査を行うことになるが,それだけではない.予想される結果についても説明する必要がある場合もある.これには,特定の診断的価値の高い検査が該当する.なかでもAIDS(acquired immunodeficiency syndrome,後天性免疫不全症候群)の検査はこのような姿勢が欠かせないものの一つであるといえる.特にAIDSの検査では最悪の結果を想定して治療に関する説明まで行うべきであるとされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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