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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻6号

2004年06月発行

文献概要

失敗から学び磨く検査技術 病理標本作製法

検体採取に起因するアーティファクト 電気メスによる切除断端のアーティファクト

著者: 古谷津純一1

所属機関: 1順天堂大学浦安病院検査科

ページ範囲:P.519 - P.521

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 図1,2は電気メスを使用して乳腺腫瘍の切除術を実施した症例の切除断端のヘマトキシリン-エオジン染色(hematoxylin-eosin stain,以下HE染色)像である.標本断端は組織のパラフィン浸透が不良で,切片の一部が剥がれている.また,間質細胞や乳管上皮細胞の核が,濃縮状変化や線状に長く伸びた像を呈し,一部では乳管上皮細胞が厚く薄切され,強い染色性を示し,浮き上がって見える.


考えられる原因

 これらのアーティファクトの原因は,電気メスを使用して切除したために起こった組織の熱変性の結果であり,基本的には病理検査室で解決できる問題ではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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