文献詳細
失敗から学び磨く検査技術 病理標本作製法
文献概要
図1は核の染色性がまったく失われており完全にエオジンに置き換わっている.骨梁部の膠原束は膨化して染色性が低下している.本来は細胞質に比べ膠原線維はエオジンの色調を強くとり,コントラストのよい標本となるはずである.図2は骨梁が浮き上がり,中心部にはカルシウムによるヘマトキシリンの濃染と破壊像とが認められる.いずれも問題のあるアーティファクトの像である.
考えられる原因
図1では過脱灰が,図2では脱灰不良が考えられる.図2では脱灰不良の状態のままパラフィン包埋処理を行い,無理な薄切状態のまま強引に処理したため,骨梁は浮き上がり一部破壊された状態となり,残存カルシウムによるヘマトキシリン濃染が認められる.強引な薄切のため切片は厚くなり有核細胞は重なり合った状態で観察される.
考えられる原因
図1では過脱灰が,図2では脱灰不良が考えられる.図2では脱灰不良の状態のままパラフィン包埋処理を行い,無理な薄切状態のまま強引に処理したため,骨梁は浮き上がり一部破壊された状態となり,残存カルシウムによるヘマトキシリン濃染が認められる.強引な薄切のため切片は厚くなり有核細胞は重なり合った状態で観察される.
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