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技術講座 一般
―初心者のための尿沈渣検査のコツ 第5回―上皮細胞の見かた―悪性を中心に
著者: 岡田茂治1 松岡優2 猪浦一人3
所属機関: 1埼玉県立循環器・呼吸器病センター検査技術部 2埼玉医科大学附属病院中央検査部 3埼玉県済生会栗橋病院臨床検査科
ページ範囲:P.609 - P.617
文献購入ページに移動ステルンハイマー染色変法(S染色変法)は広く尿沈渣成分の観察に用いられ,優れたアトラスや症例報告など豊富な学術的資産がある.しかし中心的メーカーのアルシアンブルー8GX色素が製造中止となり,最もシェアーの大きかった染色試薬が発売中止になる事態となった.自家調整に切り替えようとしても前記在庫色素は高騰化し購入できず,現在継続市販されている他のメーカー染色液は微妙な染色性の違いが指摘されている.
さらに2004年度の診療報酬改訂では尿沈渣顕微鏡検査も外来再診料に含まれることになり,一般検査室運営面において厳しい状況に直面している.
しかしどんな状況下にあっても,患者のQOL(quality of life)の立場から腎尿路系悪性細胞の早期発見は極めて重要であることに変わりはない.スクリーニング検査としての尿沈渣検査の役割と必要性を再認識し,実践できる努力を続けていかなければならない.
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