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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻7号

2004年07月発行

文献概要

技術講座 微生物

インフルエンザウイルスの検査法

著者: 山本剛1 吉田文1 中元理絵1 阪下哲司1

所属機関: 1西神戸医療センター臨床検査技術部

ページ範囲:P.623 - P.631

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新しい知見

 今シーズン,われわれは高病原性鳥インフルエンザ(highly pathogenic avian influenza,HPAI)により震撼させられた.2003年の11月に改正された感染症新法で,HPAIは新四類に分類された全数把握の報告対象となった感染症である.従来から,今まで検査対象となってきたインフルエンザウイルスはヒト型で主に呼吸器感染症を起こし,乳幼児から高齢者まで幅の広い年齢層で罹患する.特に乳幼児や高齢者が罹患した場合は重症化することもあり,しばしば致命的になることもある.

 さらに,現在は隔地域的な散発例としての流行であるが,新種のインフルエンザウイルスが世界中で大流行し,ヒトに感染を起こすことになれば,危機的な状態となることは免れないであろう.臨床検査室も従来のヒトインフルエンザウイルスのみならず新種のインフルエンザウイルスの診断と,院内感染対策に貢献できることに努力していくべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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