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文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻8号

2004年08月発行

文献概要

今月の表紙

百聞は一見に如かず・8 肝炎から肝細胞癌

著者: 松谷章司1

所属機関: 1NTT東日本関東病院病理診断部

ページ範囲:P.718 - P.718

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 ウイルス肝炎(viral hepatitis)はB型肝炎(hepatitis B,HB),C型肝炎(hepatitis C,HC)が大半を占め,経過から急性あるいは慢性に分けられる.発病後8週間以内に重篤な肝機能障害,肝性昏睡II度以上の脳症,プロトロンビン時間40%以下を示すものを劇症肝炎(fulminant hepatitis)という.

 B型肝炎の急性肝炎は約1%以下で,劇症化しなければ治癒する.母児感染によって持続性感染(キャリア化)が起こると,その約10%はHBe抗原からHBe抗体へのセロコンバージョン(seroconversion)が起こらず,肝炎が持続する無症候性キャリア(asymptomatic carrier,ASC)となるという.HBe抗体陽性となっても約5~10%はHBV(hepatitis B virus)が変異して肝炎が持続し,肝硬変,肝細胞癌へと発展することが多いとされる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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