icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術32巻8号

2004年08月発行

文献概要

検査じょうほう室 病理:病理標本に見られる不思議な現象

ヘマトキシリン-エオジン染色の不思議

著者: 広井禎之1 渡辺明朗2

所属機関: 1防衛医科大学校病理学第一講座 2メルク(株)

ページ範囲:P.734 - P.737

文献購入ページに移動
 はじめに

 日常の病理組織診断にはヘマトキシリン-エオジン染色(hematoxylin and eosin stains,以下HE染色)標本が基本的に用いられている.毎日のように染色し,いちばん身近な本染色,簡単なようで実は難しい染色法であると感じている方も少なくないのではないだろうか.

 ヘマトキシリンは間接色素で,媒染剤と結合しレーキを形成しないと染色性を持つことができない.またヘマトキシリンの粉は淡黄色であるが染色液は紫色である.さらに共染,色出し,分別とヘマトキシリンには各工程に不思議がいくつもある.

 一方,エオジンは酸を加えないと染色性が強くならないが,酸を加えすぎるとかえって染まらなくなる.エオジンにもまた不思議がある.

 本稿ではこんなHE染色の不思議について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら