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技術講座 病理
多種抗原同時染色法―multiplex-immunostain chip
著者: 古屋智子1 池本健三1 佐々木功典1
所属機関: 1山口大学医学部病理学第二講座
ページ範囲:P.797 - P.802
文献概要
病理診断において免疫組織化学染色は日常的に使用されており,特に小円形細胞腫瘍,紡錘形細胞腫瘍などの未分化腫瘍の鑑別や,悪性リンパ腫の鑑別には必要不可欠である.免疫組織化学染色そのものはさほど複雑な手技を必要とするものではないが,検索する抗原数が増加すればそれに伴って労力,時間,経費も増加する.また診断する病理医側からしても,何枚ものスライドガラスを取り替えながら免疫組織化学染色結果を評価することはなかなか面倒な作業である.
われわれはこれらの問題を解決する目的でmultiplex-immunostain chip(マルチプレックスイムノステインチップ,以下,MIチップ)を開発した.これは1枚のスライドガラス上の組織切片に対して,一度の免疫組織化学染色で最大50種類もの抗原検索を行うことを可能にしたチップである.本稿ではこのMIチップの概略,使用法,使用例を中心に述べる.
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