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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻1号

2005年01月発行

文献概要

病気のはなし

慢性骨髄性白血病

著者: 重野一幸1 大西一功1

所属機関: 1浜松医科大学第3内科

ページ範囲:P.6 - P.11

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新しい知見

 慢性骨髄性白血病(chronic myelogenous leukemia,CML)は9番染色体上のabl遺伝子と22番染色体上のbcr遺伝子の相互転座によって生じるbcr-abl遺伝子により引き起こされる疾患である.BCR-ABL蛋白のチロシンキナーゼに対する阻害剤,メシル酸イマチニブが開発され,分子標的療法として注目を集めている.これは目的とする分子のみに作用するように化学合成された薬剤であり,白血病に対する有効性を高めると同時に,他の細胞,組織に対する有害事象を軽減できるという利点がある.このメシル酸イマチニブの登場によりCMLに対する治療戦略が従来のインターフェロン(interferon,IFN)を中心とした治療から大幅に変化したといってもよいと思われる.今後の長期予後の結果に期待したいところである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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