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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻1号

2005年01月発行

文献概要

オピニオン

臨床検査技師の将来を考える

著者: 村瀬光春1

所属機関: 1愛媛大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.12 - P.12

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医学ならびにその関連科学の進歩に伴い,医療技術が発展し,医療は高度化しつつある.そして人口の少子高齢化に伴い国民医療費の伸びが国民所得を上回って伸びてきており,政府は医療費の抑制を政策として打ち出してきた.診療報酬点数は改定ごとに減額したり,包括医療制度が2003年4月から特定機能病院を対象に導入されてきた.当然のことながら臨床検査領域においても大きく影響してきた.このような状況の中で臨床検査を専門とする臨床検査技師の将来について考えてみたい.

 医療の現場で働く臨床検査技師に以下の質問をしてみた.①「貴方は将来どのような臨床検査技師になりたいですか?」回答は,「臨床検査全体を経験し把握しつつ,自分の専門といえる分野を持てるようになりたいです.」,「『臨床』検査技師というからには,検体だけを扱い検査室に閉じこもっているのではなく,患者様に思いやりを持って接するためにも他職種との連携もしっかり持っていきつつ,検査成績だけでなく,カルテの内容をおおよそ理解できるような知識を身につけたいです.」,「チーム医療の一員として病棟に出向き臨床検査についてコンサルタントをしてみたいです.」であった.次いで②「そのためには何が必要と考えますか?」の質問に対して回答は,「医師にも卒後教育としてローテートがあるように,臨床検査技師も卒後3年から5年間は臨床検査全部門を経験しておくべきと思います.」,「病院や検査部全体を把握するためにも大学で学ぶカリキュラムも時代に合わせて追加していくべきあり,医療経済が厳しくなっている昨今診療報酬点数についても学びたいです.」,「薬のことについても同様に知識として必要性を感じており,臨床薬理学を学びたいです.」であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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