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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻1号

2005年01月発行

文献概要

けんさ質問箱Q&A

病理検体へのマイクロウェーブ照射の効果は

著者: 濱川真治1

所属機関: 1公立昭和病院検査科

ページ範囲:P.85 - P.87

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病理検体にマイクロウェーブを照射して時間短縮を図ったり,染色性を高めたりしようとしているようですが,マイクロウェーブ照射にはどのような作用・効果があるのでしょうか教えてください.また,実際の手技はどうすればよいのでしょうか.(福井市 Y. N.生)

マイクロウェーブ

 マイクロウェーブ(microwave,以下マイクロ波)は,電磁波のうち周波数0.3~30GHz,波長1mm~1mのものを指します.表に示すように光に近い周波数であるためその特性も似ており,直進性,反射屈折性,干渉性を有し,透過性に関しては光に比べてはるかに大きい透過力を持ちます.その用途としては電子レンジに代表される調理機器や通信機器(レーダーや携帯電話)に,そして医療機器(凝固療法や手術)にも応用されています.

 わが国における産業,医学,化学的用途のための周波数は,433.920±0.87MHz,2450±50MHz,5800±75MHz,24.125±125GHzの4種のみが,IMS(industrial,scientific,medical)バンドとしてその使用が許可されています.われわれの身近にある家庭用電子レンジや病理検体に照射するマイクロ波装置の周波数は,一般的に2.45GHz(波長12.2cm)が使用され,通信に用いられている幅広いマイクロ波に支障をきたさないように選定され使用されています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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