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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻10号

2005年10月発行

技術講座 生化学

高感度免疫測定系による微量サンプル間キャリーオーバーの試験法

著者: 飯塚儀明1 桑克彦2

所属機関: 1筑波大学附属病院検査部 2筑波大学大学院人間総合科学研究科

ページ範囲:P.903 - P.906

文献概要

新しい知見

 汎用自動分析装置を用いて生化学項目の測定を行う場合,サンプルプローブ外側のキャリーオーバーがあり,特に感染症のHBs抗原,HCV抗体検査などにおいて強陽性検体から陰性検体への汚染の問題が指摘されていた.そこで今回,生化学・免疫連結型自動分析装置を用いて,より高感度の試験法であるHBsAgを用いた免疫測定法によるサンプルプローブ外側のキャリーオーバー性能確認試験法を用いて評価を行った.

 その結果,サンプルプローブ外側のキャリーオーバーは10-5%レベルであり,0.1ppm以下のキャリーオーバー率であることが確認できた.したがって本装置では,HBsAg濃度のカットオフ値を,健常者群の平均値±10SDの大きさとすると,サンプルプローブ外側のキャリーオーバーにより,偽陽性になる頻度が非常に少ないことが検証できた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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