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ラボクイズ
9月号の解答と解説
著者: 秋山利行1
所属機関: 1近畿大学医学部附属病院中央臨床検査部
ページ範囲:P.921 - P.921
文献購入ページに移動【問題1】 解答:③小型リンパ球
解説:出題図に見られるリンパ球は小型で細胞質は概して狭く,核クロマチンは濃縮ないし凝集し,核縁肥厚の見られる細胞が増加している.低倍率では正常の成熟リンパ球像に類似しており,白血球数(絶対数)を考慮しないと正常リンパ球として分類しかねない,留意しよう.
【問題2】 解答:③chronic lymphocytic leukemia(CLL)細胞像
解説:慢性リンパ性白血病(CLL)はBリンパ球(稀にTリンパ球)が単クローン性に増殖し,骨髄,末梢血液,リンパ節で慢性的に増える疾患である.出題図のごとく形態的には成熟しているが,細胞性免疫学的には未熟な細胞で,CD5陽性の分化段階にある中間型B細胞がなんらかの原因で腫瘍化したものとされている.病初期に自覚症状を訴えることはほとんどなく,本症例のように,健康診断などで白血球増多を指摘され,病院で精査・診断されることが多い.わが国では全白血病患者の3~4%であるが,欧米では15~20%,特に北・東欧諸国では30%以上に達し,なかでも旧チェコスロバキアは多いといわれている.
解説:出題図に見られるリンパ球は小型で細胞質は概して狭く,核クロマチンは濃縮ないし凝集し,核縁肥厚の見られる細胞が増加している.低倍率では正常の成熟リンパ球像に類似しており,白血球数(絶対数)を考慮しないと正常リンパ球として分類しかねない,留意しよう.
【問題2】 解答:③chronic lymphocytic leukemia(CLL)細胞像
解説:慢性リンパ性白血病(CLL)はBリンパ球(稀にTリンパ球)が単クローン性に増殖し,骨髄,末梢血液,リンパ節で慢性的に増える疾患である.出題図のごとく形態的には成熟しているが,細胞性免疫学的には未熟な細胞で,CD5陽性の分化段階にある中間型B細胞がなんらかの原因で腫瘍化したものとされている.病初期に自覚症状を訴えることはほとんどなく,本症例のように,健康診断などで白血球増多を指摘され,病院で精査・診断されることが多い.わが国では全白血病患者の3~4%であるが,欧米では15~20%,特に北・東欧諸国では30%以上に達し,なかでも旧チェコスロバキアは多いといわれている.
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