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文献概要
増刊号 一線診療のための臨床検査 第II章 各論―検査編 4. 生化学検査
5)アンモニア
著者: 野口美紀1 篠原克幸1
所属機関: 1福岡大学築紫病院臨床検査部
ページ範囲:P.1264 - P.1265
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1 . 試料の取り扱い
アンモニアは生体内で腸内細菌が食物を分解する過程や,組織での蛋白質やアミノ酸の代謝過程で絶えず産生する.採血後も試料中のアンモニアはAMP(adenosin5′-monophosphate)デアミナーゼなどの作用により上昇1)するため,採血直後に除蛋白するか,抗凝固剤(ヘパリン,EDTA)を用いて採血し,ただちに氷冷し,できるだけ早く血漿分離し測定する必要がある.血液凝固の際のフィブリノゲン分解によってもアンモニアが生じるので,検体として血清は使用できない.図1に酵素サイクリング法で測定した検体の経時変化を示す.
2 . 測定法の概略とポイント
表1に各測定法の概略と基準範囲とを示す.
1 . 試料の取り扱い
アンモニアは生体内で腸内細菌が食物を分解する過程や,組織での蛋白質やアミノ酸の代謝過程で絶えず産生する.採血後も試料中のアンモニアはAMP(adenosin5′-monophosphate)デアミナーゼなどの作用により上昇1)するため,採血直後に除蛋白するか,抗凝固剤(ヘパリン,EDTA)を用いて採血し,ただちに氷冷し,できるだけ早く血漿分離し測定する必要がある.血液凝固の際のフィブリノゲン分解によってもアンモニアが生じるので,検体として血清は使用できない.図1に酵素サイクリング法で測定した検体の経時変化を示す.
2 . 測定法の概略とポイント
表1に各測定法の概略と基準範囲とを示す.
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