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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻11号

2005年10月発行

文献概要

増刊号 一線診療のための臨床検査 第II章 各論―検査編 4. 生化学検査

14)TCH,LDL-C

著者: 松本祐之1 松山浩之1 浅井正樹1

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.1292 - P.1296

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はじめに

 コレステロールは脂質成分の一つであり,遊離型(30%)とエステル型(70%)とがあり,これらを合わせて総コレステロール(total cholesterol,以下,TCH)という.血中脂質成分は水に不溶性のため,水溶性であるアポ蛋白質と結合したリポ蛋白質として可溶化している.

 超遠心法によるリポ蛋白質分画では,大きく高比重リポ蛋白質(high density lipoprotein,HDL),低比重リポ蛋白質(low density lipoprotein,LDL),超低比重リポ蛋白質(very low density lipoprotein,VLDL),カイロミクロン(chylomicron,CM)の4つに分類され,この場合のLDL比重d=1.006~1.063を広義のLDLと言い,より詳細に分類したLDL d=1.019~1.063を狭義のLDL,その際のd=1.006~1.019を中間密度リポ蛋白質(intermediate density lipoprotein,IDL)という1).なお,LDL中に含まれるコレステロールをLDLコレステロール(以下,LDL-C),HDL中に含まれるコレステロールをHDLコレステロール(以下,HDL-C)という.

 TCH,LDL-C測定は冠動脈疾患などの指標として非常に重要であり,日常検査においても診察前検査など迅速検査として測定されている基本的な検査項目の一つである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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