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増刊号 一線診療のための臨床検査 第II章 各論―検査編 7. 髄液検査
2)生化学的検査―髄液蛋白,髄液糖
著者: 伊瀬恵子1
所属機関: 1千葉大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.1326 - P.1328
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1 . 試料の取り扱い
まず,髄液の肉眼的観察を行い,色調や混濁を調べる.採取時に末梢血液が混入した場合は,血清中の蛋白や糖が混入しているため,正確な髄液中の蛋白や糖を測定することは困難である.血液中のヘモグロビンは,蛋白の測定系に正誤差を与えるので測定前に遠心分離し血球を除去する必要がある(表1).また,細菌性髄膜炎などでは,細菌が増殖するとき嫌気性解糖作用により糖値が低下するため速やかに測定する必要がある.
2 . 測定法の概略とポイント
1) 蛋白の測定法
次の方法はいずれも色素法であり,比濁法と比べて,蛋白種(アルブミンとグロブリンなどの蛋白)による反応性の差が小さく,分析必要量が少ないことが利点である.
1 . 試料の取り扱い
まず,髄液の肉眼的観察を行い,色調や混濁を調べる.採取時に末梢血液が混入した場合は,血清中の蛋白や糖が混入しているため,正確な髄液中の蛋白や糖を測定することは困難である.血液中のヘモグロビンは,蛋白の測定系に正誤差を与えるので測定前に遠心分離し血球を除去する必要がある(表1).また,細菌性髄膜炎などでは,細菌が増殖するとき嫌気性解糖作用により糖値が低下するため速やかに測定する必要がある.
2 . 測定法の概略とポイント
1) 蛋白の測定法
次の方法はいずれも色素法であり,比濁法と比べて,蛋白種(アルブミンとグロブリンなどの蛋白)による反応性の差が小さく,分析必要量が少ないことが利点である.
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