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技術講座 生化学
アルカリ性ホスファターゼの測定―血液型を踏まえた総活性とアイソザイム
著者: 松下誠1
所属機関: 1埼玉県立大学保健医療福祉学部
ページ範囲:P.1359 - P.1365
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血清中のアルカリ性ホスファターゼ(alkaline phosphatase,ALP)活性は,血液型の相違により基準範囲が異なり,B型またはO型の分泌型グループがそれ以外の血液型グループに比べて高値となることが知られている.この原因はB型またはO型の分泌型の人では小腸型ALPが血中に出現しやすいことによる.最近,健常者の血清小腸型ALPには半減期の長い高分子小腸型ALP(HIAP)と脂肪食後に急激に上昇して,その後減少に転じるノーマル分子サイズ小腸型ALP(NIAP)との2種のアイソフォームが存在することが報告された.そして,これら2種のアイソフォームの存在は,ALP活性やALPアイソザイム分析の検査データの評価に大きな影響を及ぼしていることが報告された.
血清中のアルカリ性ホスファターゼ(alkaline phosphatase,ALP)活性は,血液型の相違により基準範囲が異なり,B型またはO型の分泌型グループがそれ以外の血液型グループに比べて高値となることが知られている.この原因はB型またはO型の分泌型の人では小腸型ALPが血中に出現しやすいことによる.最近,健常者の血清小腸型ALPには半減期の長い高分子小腸型ALP(HIAP)と脂肪食後に急激に上昇して,その後減少に転じるノーマル分子サイズ小腸型ALP(NIAP)との2種のアイソフォームが存在することが報告された.そして,これら2種のアイソフォームの存在は,ALP活性やALPアイソザイム分析の検査データの評価に大きな影響を及ぼしていることが報告された.
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