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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻12号

2005年11月発行

文献概要

どうする?パニック値 血液

6.白血球形態:異常細胞出現時

著者: 松尾収二1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院臨床病理部

ページ範囲:P.1384 - P.1385

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白血球形態の異常は血液疾患や炎症などの診断や病態把握に大変有用であり,芽球や著明な好中球左方偏位のように,いわゆるパニック値に相当し速報すべき情報は存在する.ここでは末梢血塗抹標本から得られた形態所見を前提として記している.

当院の基準

 白血球の異常細胞のうちパニック値に相当するものは芽球であるが,異常細胞の枠をもう少し広げて速報している.それは形態学的検査が往々にして診断や病態把握に直結するという利点を活かし医師に注意を促すことができるからである.例えば著明な好中球の左方偏位は重篤な感染症を想定し速報の対象となっている.また異型リンパ球はウイルス感染症や薬物アレルギーなどの病態診断のほかに,時として悪性リンパ腫のような血液造血器疾患の存在を表しているため速報の対象としている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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