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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻12号

2005年11月発行

文献概要

検査じょうほう室 血液:知っていれば見落とさない

冠危険因子,マルチプルリスクファクターの再考

著者: 長谷川卓志1

所属機関: 1江戸川区小岩健康サポートセンター

ページ範囲:P.1405 - P.1406

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冠危険因子には,従来から肥満,高血圧,糖尿病,高脂血症,喫煙などが知られている.近年,これに加えて以下の新しい冠危険因子も注目されている.


安静時心拍数と心血管系のリスクファクター

 Framingham Study,Tecumseh Studyなどの疫学研究によれば,高い安静時心拍数は血圧とは独立した心血管の危険因子であり,さらに全死亡原因(all cause of mortality)の危険因子でもあるという.高血圧と心拍数との正相関は,既に半世紀前から知られていたが,心拍数の増加は,経時的にみると高血圧を発症させる予知因子でもあった.すなわち若年者の頻脈は,高血圧に移行する可能性が高いという.これらの知見に基づいて現在,高血圧治療には心拍数の改善に寄与する薬剤が薦められている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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