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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻12号

2005年11月発行

文献概要

検査じょうほう室 生化学:臓器マーカー

凝固・線溶マーカー

著者: 雨宮憲彦1 尾崎由基男2

所属機関: 1山梨大学医学部附属病院検査部 2山梨大学医学部臨床検査医学講座

ページ範囲:P.1407 - P.1410

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はじめに

 検査室でよく使用されている凝固・線溶分子マーカーの項目には,表1に示すように種々あり,これらを測定する最大の理由は主に播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation,DIC)や血栓症などにおける凝固亢進状態および線溶亢進状態の診断と治療経過のモニタリングとにある.

 多くの施設で実施している項目はFDP(fibrinogen/fibrin degradation products,フィブリノゲン・フィブリン分解産物)(血清t-FDP;血清FDPまたは血漿FDP)が最も多く,次にDダイマーであり,この両者で大部分を占めている.他の項目は総合病院,大学附属病院および大手検査センターの検査室あるいは研究室などで実施されているのが現状である.

 臨床検査技師が凝固・線溶マーカー(特にFDPとDダイマー)を測定する際,測定値が臨床症状,採血状況,他の検査データの推移と一致しない,いわゆるアーティファクトによる異常値は再検や主治医に確認するなどして原因を追求するとともに測定値の真値を見いだすことが必要である.今回はアーティファクトによる異常値について知っておくべき注意点を述べたい.ここでは測定機器,試薬に関しては問題ないものとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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