icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻13号

2005年12月発行

文献概要

どうする?パニック値 生化学

6.血中K濃度異常値

著者: 阿部雅紀1 海津嘉蔵1

所属機関: 1社会保険横浜中央病院腎・血液浄化療法科

ページ範囲:P.1492 - P.1493

文献購入ページに移動
カリウムは細胞内の主なイオンで,体内の総K量の90%が細胞内にあり,血清中のKは0.4%にすぎない.細胞内K濃度は約150mEq/l,細胞外液は約4mEq/lである.細胞内外で約40倍近いKの濃度差によって細胞膜静止電位が生じており,細胞の脱分極・過分極などの興奮性を調節する.K欠乏状態では,筋脱力や麻痺が生じ,尿濃縮力障害が生じる.高K状態では脱力感や四肢のしびれ感のほか,心毒性があり,心室細動から心停止をきたすため緊急を要する.

 加齢による変動は乳幼児でやや高値となるが,それ以降はほぼ一定で変動しない.また性差は認められない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?