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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻13号

2005年12月発行

文献概要

けんさアラカルト

異常値となるメカニズム 6.HBs抗原およびHBe抗原ELISA法での非特異反応

著者: 北橋繁1

所属機関: 1大阪市立大学医学部附属病院輸血部

ページ範囲:P.1526 - P.1527

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はじめに

 日頃,日常検査上で非特異反応を経験することは稀ではあるが,原因検索まで検討し試薬改良することは皆無である.また,何か変なデータだなと思うことがあっても再測定や精度管理上問題がなければ,そのまま結果報告することが多いと思われる.今回紹介する症例に関しても最初は,詳細な検討もせずに非特異反応例と判断したものである.異常と感ずることができる背景には,日常,何を異常な結果と考えるかがある.生体内の濃度として考えられない測定値,測定機器からの警告,他の検査結果との乖離,臨床状態との不一致による医師からの問い合わせなどで異常の存在に気付く.特に,ブラックボックス化した自動分析装置からの測定値に含まれている意味を十分に理解していることと,臨床とのコミュニケーションとが大切である.本稿では,血液疾患でHBs抗原(Ag)およびHBe抗原の測定において非特異反応の原因を検討し,試薬の改良を経験したので紹介する1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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