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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻2号

2005年02月発行

文献概要

どうする?パニック値 生化学

1.血中グルコース濃度異常値

著者: 竹越一博1 飯塚儀明2

所属機関: 1筑波大学臨床医学系臨床病理 2筑波大学附属病院検査部

ページ範囲:P.126 - P.127

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当院の基準

 70~110mg/dl(空腹時)

 1 . 生理的変動

 早朝空腹時の血中グルコース濃度(血糖値)は,測定法や検体の種類によって基準値が異なるが,男女ともに70~110mg/dlである.食後の血中グルコース濃度は食事の内容・量および運動の影響を受けるために明確な基準はないが,160mg/dlを超えることはない.明け方から食事を摂取しなくても一過性の血中グルコース濃度上昇がみられることがある.これは暁現象と呼ばれ,血中グルコース濃度上昇作用を有するホルモンの分泌によると考えられ生理的な現象である.新生児は低く30mg/dlまでは正常とされる.高齢者では血中グルコース濃度はやや上昇する.

 2 . 検体採取条件

 静脈血と動脈血では空腹時の差は少ないが,食後やグルコース負荷後は後者が10~20mg/dl高い.毛細管血(耳朶・指先)は動脈血に近い値を示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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