文献詳細
検査じょうほう室 生化学:臓器マーカー
文献概要
はじめに
急性冠症候群(acute coronary syndrome,ACS)は冠動脈プラーク(粥腫)の破綻とそれに伴う血栓形成により引き起こされる.急性心筋梗塞(acute myocardial infraction,AMI),不安定狭心症および虚血性心臓突然死などの急性の虚血性心疾患がこの症候群に含まれる.ACSの重症度は突然死のリスクが高い重症のものから,外来で治療可能な軽症のものまでさまざまである.そのため,初期診療時の正確なリスク層別化と,それに基づいた適切な治療とが予後を決定する重要な要因である.
本稿では,ACS疑い患者における心筋トロポニンTと心筋型脂肪酸結合蛋白(heart type fatty acid-binding protein,H-FABP)定性測定の解釈とそのポイントとについて述べる.
急性冠症候群(acute coronary syndrome,ACS)は冠動脈プラーク(粥腫)の破綻とそれに伴う血栓形成により引き起こされる.急性心筋梗塞(acute myocardial infraction,AMI),不安定狭心症および虚血性心臓突然死などの急性の虚血性心疾患がこの症候群に含まれる.ACSの重症度は突然死のリスクが高い重症のものから,外来で治療可能な軽症のものまでさまざまである.そのため,初期診療時の正確なリスク層別化と,それに基づいた適切な治療とが予後を決定する重要な要因である.
本稿では,ACS疑い患者における心筋トロポニンTと心筋型脂肪酸結合蛋白(heart type fatty acid-binding protein,H-FABP)定性測定の解釈とそのポイントとについて述べる.
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