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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻6号

2005年06月発行

文献概要

病気のはなし

萎縮性胃炎

著者: 大澤博之1

所属機関: 1自治医科大学内科学消化器内科

ページ範囲:P.496 - P.500

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新しい知見

 慢性胃炎の大部分はB型萎縮性胃炎で,ヘリコバクターピロリ(Helicobacter pylori)菌がその原因と考えられている.ヘリコバクターピロリ菌感染は胃癌の発癌因子と考えられている.近年,胃癌検診に血液中の「ペプシノゲン」を測定する方法が取り入れられるようになってから,慢性萎縮性胃炎が胃癌発症の危険因子として広く知られるようになった.また,最近の研究では萎縮性胃炎では病変の進行に伴って抗胃壁細胞抗体の出現率が高くなり,いわゆるA型胃炎とB型胃炎との混合型が存在していることがわかってきた.しかしながら,この混合型が胃癌発生などにどの程度の影響を及ぼしているのかは今後の研究課題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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