icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻6号

2005年06月発行

けんさ質問箱Q&A

非特異的IgEが高値でないのに特異的IgEが陽性になるのはどうして?

著者: 富川盛光1 海老澤元宏2

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構相模原病院小児科 2独立行政法人国立病院機構相模原病院小児科,アレルギー性疾患研究部

ページ範囲:P.563 - P.564

文献概要

非特異的IgEが高値でないのに特異的IgEが陽性である場合,どのようなことが考えられますか? この検査結果をどのように解釈すればよいのでしょうか.教えてください.(青森市H.S.生)

 

■IgE

 IgEは即時型アレルギー反応において必要不可欠な免疫グロブリンの一種である.IgEの構造は他の免疫グロブリンと同じくパパイン酵素によってFab(可変)部とFc部分とに分かれる2本のH鎖(ε鎖)と2本のL鎖とから(図1-a)構成される1).Fc部分がマスト細胞や好塩基球の表面に存在する高親和性IgE受容体(FcεRI)と結合して抗原の侵入に備え,抗原の侵入に際し,ヒスタミンリリースなどマスト細胞の活性化の結果起こる即時型アレルギー反応(I型アレルギー反応)を引き起こす(図1-b).IgEの抗原と反応するFab部は106~108種の抗原特異性を持ち合わせている2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら