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遊離型PSAの測定
著者: 佐伯ひろみ1
所属機関: 1ベックマン・コールター(株)診断システム本部 免疫・生化学マーケティンググループ
ページ範囲:P.570 - P.571
文献購入ページに移動前立腺特異抗原(prostate specific antigen,PSA)は前立腺疾患診断のための血清マーカーとして知られ,近年では住民検診でも広く取り入れられてきている.前立腺癌が死亡原因のより高位となっている北米では,従来のPSAのみならず,PSAが4~10ng/mlを示すグレーゾーンの検体については,遊離型PSA(free PSA)を測定しPSAとの比から良性疾患を識別するf/T(free/total)比の活用も盛んである.また,最近では遊離型PSAの分子形態についても解析が進んでいる1).
■前立腺特異抗原(PSA)
PSAは前立腺から分泌される蛋白分解酵素(プロテアーゼ)の一種で,細胞に異常のない健全な前立腺ではほぼ100%が精漿へと分泌される.健全な前立腺内のPSA濃度と血液中に浸出してきたPSAの血中濃度とは,1,000,000倍もの差がある.この差を利用して,癌細胞由来蛋白ではないPSAが前立腺疾患の血清マーカーとして活用されている.
■前立腺特異抗原(PSA)
PSAは前立腺から分泌される蛋白分解酵素(プロテアーゼ)の一種で,細胞に異常のない健全な前立腺ではほぼ100%が精漿へと分泌される.健全な前立腺内のPSA濃度と血液中に浸出してきたPSAの血中濃度とは,1,000,000倍もの差がある.この差を利用して,癌細胞由来蛋白ではないPSAが前立腺疾患の血清マーカーとして活用されている.
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