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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻7号

2005年07月発行

文献概要

検査室の安全管理・4

ISO15190:2003臨床検査室 安全に対する要求事項・その4

著者: 久保野勝男1

所属機関: 1(株)エスアールエル医科学分析センター

ページ範囲:P.655 - P.658

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はじめに

 臨床検査室は多くの薬品や機器・器具を使用して測定を行うため,さまざまな危険を伴う作業を実施している.加えて感染性の高い検体を日常的に取り扱うことでは,他の試験施設や校正機関と大きく異なっている.このことは検査室勤務者だけでなく,検査室に立ち入る外来者に対する安全性についても十分配慮されなければならない.

 第1回(vol.33 no.4,pp349-352)に述べたように,米国では臨床検査に関連した多くの国内規格や指針があり,CLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute:旧名称NCCLS,National Committee for Clinical Laboratory Standards)は1996年にCAP(Collage of American Pathologists:米国臨床病理医会)の会員向け安全マニュアルを基にした文書「GP17-A:Clinical Laboratory Safety;Approved Guideline」を発行した.ISO/TC212で,このGP17-Aを旧NCCLSとの合意に基づいて国際規格として策定したのが現在のISO15190:2003である.ISO15190:2003は,臨床検査室の安全性を確保するために留意すべき要件はすべて含まれている.

 前回までにISO15190:2003に記載されている各要求事項について,国内法規や現在の検査室の状況を踏まえて詳しく解説してきたが,今回はISO15190:2003の総括をする意味で,これらを実際の臨床検査室の中に取り込むための参考となる手順について解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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