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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻7号

2005年07月発行

文献概要

検査じょうほう室 生化学:臓器マーカー

腎疾患マーカー

著者: 上原由紀1 矢内充1

所属機関: 1日本大学医学部臨床検査医学教室

ページ範囲:P.668 - P.670

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はじめに

 腎臓は腰背部の後腹膜腔内に左右一つずつ存在し,内部は糸球体およびそれに続く尿細管から構成されるネフロンと呼ばれる基本構造の集合で成り立っている.腎臓は,ネフロンからの尿の生成によって水分や電解質の調整を行い体液の恒常性を維持するほか,さまざまなホルモンの産生も担っている.

 腎疾患は,検診や外来で尿検査を行った際に偶然異常が見つかるという場合が最も多い.時には浮腫や尿の肉眼的異常,末期腎不全における尿毒症症状などの自覚症状が出現したり,高血圧や貧血などの他覚症状を呈したりして発見される場合もある.現在,非常に多くの検査が腎疾患マーカーとしてその有用性を報告されている(表).本稿ではこれらのうち特に検査を行ううえで注意すべき点,最近話題になっている点について解説していく.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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