文献詳細
文献概要
トピックス
酸化ストレスマーカーとしてのバイオピリン
著者: 山口登喜夫1
所属機関: 1東京医科歯科大学難治疾患研究所遺伝生化学分野
ページ範囲:P.690 - P.693
文献購入ページに移動はじめに
多くの活性酸素種は寿命が極めて短く,さまざまな生体成分と速やかに反応するので,生体防御のためには発生の抑制か発生局所での分解処理が必要となる.このため,多量の酸素を使うヒトをはじめとする好気的生物は,活性酸素種が発生する組織細胞内局所に高濃度のスカベンジャーや抗酸化酵素を有しており,酸素毒性を発生することのないように,エネルギー代謝における防御能としてレドックス(酸化・還元)・バランスを保持している.しかし各種疾患では,これら酸化ストレスに対するレドックス・バランスが破綻し,活性酸素種が非特異的に生命機能を破壊し病態発現の引き金となっている可能性がある.そこで,生体内レドックス状態を示す標準的指標(standard index)としての酸化ストレスマーカーが求められている.
多くの活性酸素種は寿命が極めて短く,さまざまな生体成分と速やかに反応するので,生体防御のためには発生の抑制か発生局所での分解処理が必要となる.このため,多量の酸素を使うヒトをはじめとする好気的生物は,活性酸素種が発生する組織細胞内局所に高濃度のスカベンジャーや抗酸化酵素を有しており,酸素毒性を発生することのないように,エネルギー代謝における防御能としてレドックス(酸化・還元)・バランスを保持している.しかし各種疾患では,これら酸化ストレスに対するレドックス・バランスが破綻し,活性酸素種が非特異的に生命機能を破壊し病態発現の引き金となっている可能性がある.そこで,生体内レドックス状態を示す標準的指標(standard index)としての酸化ストレスマーカーが求められている.
掲載誌情報