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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻8号

2005年08月発行

文献概要

技術講座 病理

染色骨髄液塗抹標本を用いたDNA抽出と微小残存病変検索への臨床応用

著者: 宮西節子1

所属機関: 1(財)天理よろづ相談所医学研究所

ページ範囲:P.715 - P.718

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新しい知見

 染色後数年間保存された骨髄液塗抹標本からDNAを抽出した報告は極めて少ないので,基礎的検討を行いさらに微小残存病変の検出に臨床応用した.

 塗抹標本は細胞溶解液で塗抹部分を剥離し,プロテイナーゼK消化後,フェノール/クロロホルム法で精製した.標本1枚からの抽出量は5.4±3.26μg(平均±SD)で,PCR法によるβ-グロビン遺伝子の増幅可能なサイズは,3年間保存した塗抹標本では4/5例で536bp,4~5年間保存では1/5例で268bpを増幅することができた.目的とする遺伝子の増幅サイズを考えたプライマーを設計することにより,微小残存病変(minimal residual disease,MRD)検出をはじめとする多様な遺伝子検査に応用することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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