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文献詳細

雑誌文献

検査と技術33巻9号

2005年09月発行

文献概要

けんさ質問箱Q&A

一回呼吸法のDLcoで実測できない機序は?

著者: 髙﨑雄司1

所属機関: 1太田綜合病院睡眠センター

ページ範囲:P.872 - P.874

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一秒率20%台の患者さんで,DLco(S/B)を実測できない例がありました.測定した機器のメーカーによると閉塞性の強い患者さんの場合はDLco(S/S)でなくては測定できないとのことでした.この理由を教えてください.(千葉県習志野市 T.S.生)

 

■肺拡散能力

 肺のガス交換能力を非侵襲的に評価する検査が肺拡散能力(diffusing capacity,DLco)で,この一酸化炭素ガスを用いた肺拡散能力検査は,さまざまな呼吸機能検査のうちでも臨床的に最も重要な検査の一つである.米国胸部疾患学会(American Thoracic Society,ATS)では,一回呼吸法によるDLco測定の標準的な測定方法1,2)として,息ごらえを9~11秒間行うこと,加えてDLco値の変化分は10%,もしくは3ml CO(STPD)・min-1・mmHg-1以内で,吸気肺活量(inspiratory vital capacity,IVC)がFVC(forced vital capacity,努力性肺活量)の90%以内に収めるべきと述べている.いずれにせよ,DLco測定はFVC測定よりもより簡単に実施できる検査とされているうえ,一般に禁忌となる病態・疾患はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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