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ラボクイズ
2005年12月号の解答と解説
著者: 吉野一敬1
所属機関: 1北海道立苫小牧病院検査科
ページ範囲:P.35 - P.35
文献購入ページに移動解説:結核菌膿胸による胸水です.ただこれは結核菌による乾酪壊死を覆っていた膜が破れその内容が貯留した胸水に溶け出したものなので,白血球など炎症細胞はほとんどありません.写真ではよくわかりませんが乾酪壊死部分が溶け出してきたようなオカラ様の沈澱物があるのが特徴です.もちろんこの胸水の沈渣をチール-ネルゼン染色(Ziehl-Neelsen stain)することで抗酸菌が染色されました.液状の検体として検査室に提出される検体で結核菌が検出されるものは少ないのですが胸水は例外的に結核菌検出の可能性が大きいのです.白濁~茶色に濁った胸水が検体として提出されてきた場合は結核菌検出の可能性があることを常に頭に入れておかなければなりません(図1,2).
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