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文献概要
病気のはなし
膀胱癌
著者: 武内巧1
所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科外科学専攻臓器病態外科学講座泌尿器科
ページ範囲:P.904 - P.907
文献購入ページに移動膀胱癌は膀胱粘膜より発生した癌であり,90%以上は移行上皮癌である.尿路移行上皮癌は多中心性を示し,同時性・異時性に多発することが知られている.膀胱癌の好発年齢は50歳以上であり,発生患者の男女比は約3:1で男性に多い.無症候性血尿で発見されることが最も多い.膀胱癌の診断は膀胱内視鏡検査で行われる.表在性膀胱移行上皮癌の治療は経尿道的膀胱腫瘍切除術によって行う.表在性膀胱癌の再発防止や膀胱上皮内癌の治療ではBCG膀注療法を行う.膀胱浸潤癌においては膀胱摘出術を施行する.尿路変更のゴールドスタンダードは回腸導管であるが,自己の尿道を温存し自排尿する腸管利用新膀胱造設術が普及してきている.
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